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NAG S.E.D.製
クランクケース内圧コントロールバルブ。(※以下、IPCVと略す)
ブリーザーパイプを適当なところで2cmほどカットして、
そこに挟み込むカタチで装着する。
この手軽さはIPCVの利点のひとつだが、
(不可抗力とは言え)ボディの厚みでできる段差によって、
ブローバイガスの通路が狭くなってしまうのが、
以前から気になっていた。
通路の段差をなくし、
ストレートにブローバイガスの脈動を受けることができれば、
よりバルブの性能を発揮できるのではないか?
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図は、IPCVが開いた状態での、ブローバイガスの流れを示している。
パイプ径は両方同じなんだけど、左はいかにも窮屈そうだよね?
下手なえんぴつ書きでアレですが(笑)
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昔、クルマに付けていたφ16のIPCVを持ち出してみる。
左はφ14。右がφ16だ。
SRXのブリーザーパイプはφ14だが、
オーバーサイズであるφ16のIPCVを敢えて使用することで、
ブローバイガスの通路に生じていた段差は、
ほぼゼロになる。
内蔵されているフローティングバルブは、
当然、φ16のほうが大きく、重い。
しかし、同時にガスの脈動を受ける面積も広くなるので、
ブローバイガスの脈動が大きいビッグシングルなら、
効果が期待できる筈だ。
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早速、そらいろ号(初期型SRX600)でテスト。
φ15のシリコンチューブで、IPCVとブリーザーパイプを包み込んで繋げている。
テストなので、見た目については目を瞑りましょう(笑)
実走行の結果は、なかなかの好感触。
φ14とφ16の差は
微細ながら明確で、
φ16の方が、よりマイルドでスムースなエンジン特性を享受することができる。
顕著なのは、始動時と極低速時の作動性の向上だ。
IPCVには、定期的な洗浄を行わず使用を続けた場合、
内部で結露した水分やオイルミストなどでバルブが汚れて、
動きがシブくなるという弱点がある。
単気筒はエンジンが稼動しているときに指先でIPCVを触れれば、
バルブの作動を確認できる。
注意深いユーザーは、バルブが汚れているとき、
IPCVが時々仕事をサボることに気づいている筈だ。
(僕はツーリングの前日、ほぼ必ず、パーツクリーナーでIPCVを洗浄します)
φ16は、多少バルブが汚れていても、
エンジン始動直後から即座に作動を開始する。
少なくとも、テスト中いつ確認しても、バルブは元気に働いていた。
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そんな訳で、これからSRXにIPCVを着けようという方には、
φ14よりφ16をお勧めします。個人的に。
既存ユーザーさんはちょっとがっかりかもしれないけれど、
まあ、買い換えなければならないほど劇的な変化が生じる訳でもないので、
あまり気にしなくても良いかと思います(笑)
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